MLB通算3000本安打まであと10本としているイチロー選手。今日のニューヨーク・メッツとの一戦では、代打で2塁打を放ちチャンスメーク。今季はここまで打率も.340と高く、不安視されていた今季中の3000本安打達成もほぼ確実となりました。しかしそんなイチロー選手も、昨シーズンの最終戦ではピッチャーとして初登板し、引退かとも多々囁かれていました。そんな中今年は突然の復活。3試合で10安打を放つなど全盛期さながらの活躍も見せ、42歳となった今もなおファンをおどろかせています。そしてこの嬉しいイチロー選手の復活、その理由はここ数年見ることのできなっかたバッティングスタイルにありそうです。昨シーズンまでとは違う点1:改善された四球、三振率もともとイチロー選手、メジャー入り当初から四球を多く選ぶタイプのバッターではありませんでした。悪球でもヒットにしていた分、そんな必要すらなかったのかもしれません。しかし過去数年間は、三振率(K%)は10%を超え打率の低下と相まって選球眼の低下が浮き彫りになっていました。一方今年は、 四球率 三振率 四球/三振
2014 5.5 % 17.7 % 0.31
2015 7.1 % 11.6 % 0.61
2016 11.3 % 6.8 % 1.67 (Fangraphsより)
と三振率は劇的に改善。それに加えて四球率も4%以上向上し、選球眼が見事に復活しました。全盛期のように、打てそうな球を全て捉えるバッティングスタイルから、ストライクゾーンのボールだけをうまく捉えるスタイルへのシフトが復活の要因の一つと言っても良いでしょう。昨シーズンまでとは違う点2:ライナー性の打球の増加一般に、ライナー性の打球の打率はゴロやフライのそれよりも何倍も高いというデータが出ています。実際に2014年シーズン、メジャー全体でライナー性の打球の68.5%がヒットになった一方で、ゴロは23.9%、フライは20.7%しかヒットになりませんでした。そんな中、イチロー選手の今年と過去2シーズンの打球の内訳は以下のようになっています。 ライナー率 ゴロ率 フライ率
2014 22.4 % 57.9 % 19.7 %
2015 18.3 % 58.5 % 23.2 %
2016 29.2 % 50.0 % 20.8 % (Fangraphsより)
ライナー性の打球が確実に増え、ヒットになる打球が増えたことが一目でわかります。さらに、これを裏付けるように強い打球の率(Hard%)は去年の13.5%から22.1%まで上昇。これは全盛期とほぼ同水準です。打球の質の改善も復活の大きな要因であると言えます。昨シーズンまでとは違う点3:復活した内野安打昨シーズンは、長年イチローの代名詞として知られてきた内野安打も減少。2005年(9.8%)以外、毎年10%以上としてきた内野安打率も昨シーズンは6.8%と10%を大幅に割り、足で稼ぐヒットも少なくなっていました。しかし、今年になってその内野安打率は12.5%と全盛期水準まで改善。強い打球に加え、自分の足を味方につけるイチロー選手らしいヒットも復活しました。実際に、インプレーのボールの打率(BABIP)も昨シーズンの.257から.368と1割以上増加しています。1. ビリー・バーンズ 3.85 秒 (26歳)
2. ディー・ゴードン 3.91 秒 (28歳)
3. ビリー・ハミルトン 3.95 秒 (25歳)
4. デライノ・デシールズ 3.96 秒 (23歳)
5. ホセ・アルトゥーベ 3.98 秒 (26歳)
5. イチロー・スズキ3.98秒 (42歳) (※年齢は2016年シーズン)
2015年には、41歳にして一塁到達スピードランキングにおいて3.98秒。堂々の5位にランクインしています。スピードは健在、これからもその足でヒットの山を築いてほしいですね。以上、イチロー選手の復活の理由を探ってみました。
1日も早い3000本安打の達成を願いたいですね!
See you next time.
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